【排水管高圧洗浄でも改善しない原因とは?】MD継手(メカニカルドレン継手)のサビが引き起こす排水詰まりを解説

排水管高圧洗浄をしても詰まりが再発することはありませんか?

排水管高圧洗浄は、油汚れやスライム、汚泥などを除去し、排水機能を回復させる非常に効果的なメンテナンスです。

しかし、排水管高圧洗浄を実施しても短期間で排水詰まりが再発する建物があります。

その原因の一つが、今回ご紹介する**MD継手(メカニカルドレン継手)**です。

上の写真は実際に排水障害を起こしていたMD継手の内部です。

塩ビ配管やDVLP配管はサビませんが、MD継手の内部ではサビが進行し、そのサビに油脂や汚れが付着することで、排水管高圧洗浄だけでは改善しにくい排水障害を引き起こすことがあります。

MD継手(メカニカルドレン継手)とは?

MD継手とは、排水配管を接続するために使用される継手です。

マンションやビル、商業施設などの改修工事では、

  • 硬質塩化ビニル管
  • DVLP配管(排水用リサイクル硬質塩化ビニル管)

などの排水配管と組み合わせて施工されることが多くあります。

施工性が高く、既設配管との接続が容易なため、多くの建物で採用されています。

しかし、MD継手には金属部品が使用されており、この部分が長年の使用によってサビることがあります。


塩ビ配管はサビなくても、MD継手はサビる

硬質塩化ビニル管やDVLP配管は樹脂製のため、配管自体がサビることはありません。

そのため、

「配管は塩ビだから問題ない」

と思われがちです。

しかし、実際の現場では、配管同士を接続するために使用されているMD継手だけがサビているケースを数多く見てきました。

長年、排水が流れ続けることで、

  • 水分
  • 結露
  • 排水中の油分や洗剤
  • 空気中の酸素

などの影響を受け、金属部分が徐々に腐食します。

その結果、写真のように厚いサビが形成されます。

サビが排水詰まりを引き起こす理由

サビは単に色が変わるだけではありません。

サビが進行すると表面が非常にザラザラになります。

新品の塩ビ配管は内面が滑らかなため、油や汚れは流れやすくなっています。

しかし、サビの表面は凹凸が多く、

  • 油脂
  • 石けんカス
  • 髪の毛
  • 糸くず
  • スライム
  • 食品カス

などが付着しやすくなります。

つまり、

サビが汚れを引っ掛ける土台になってしまうのです。

そこへさらに汚れが蓄積し、徐々に排水の通り道が狭くなっていきます。


写真の状態まで進行すると…

今回の写真では、継手内部全体にサビが広がっています。

その結果、本来円形だった排水の通り道が大きく狭くなっています。

排水断面積が小さくなると、

  • 排水の流れが遅くなる
  • 汚れが沈殿しやすくなる
  • 汚れがさらに付着する

という悪循環が始まります。

初めは気付かない程度でも、

年月の経過とともに

「最近流れが悪い」

「何度も詰まる」

という症状につながります。

高圧洗浄だけでは根本解決にならない場合もある

排水詰まりが発生すると、高圧洗浄を行うケースが多くあります。

高圧洗浄は非常に有効なメンテナンスですが、

原因がMD継手そのもののサビだった場合は注意が必要です。

高圧洗浄で油やスライムは除去できます。

しかし、

サビ自体は元に戻りません。

そのため、

しばらくすると再び汚れが付着し、

同じ場所で詰まりを繰り返すことがあります。

「毎年洗浄しているのに改善しない」

という建物では、

MD継手の状態を確認することが重要です。

DVLP管でも排水障害が発生する理由

近年のマンションやビルでは、DVLP管が採用されている建物が多くあります。

DVLP管は管内が樹脂製のため、配管本体がサビることは少なく、耐久性にも優れています。

しかし、DVLP管の接続にはMD継手(メカニカルドレン継手)が使用されます。

そのため、配管本体は良好な状態でも、MD継手の内部では経年劣化やガスによってサビが発生することがあります。

このサビの表面は非常にザラザラしているため、油脂や石けんカス、髪の毛などが付着しやすくなり、徐々に排水の通り道を狭くしてしまいます。

その結果、排水管高圧洗浄を行っても同じ場所で排水詰まりを繰り返すケースも少なくありません。

つまり、DVLP配管だから安心というわけではなく、接続部であるMD継手の状態まで確認することが、排水障害の予防や早期発見につながります。

排水障害を防ぐための対策

排水障害を未然に防ぐためには、次のような対策が有効です。

① 定期的な管内カメラ調査

継手内部のサビや汚れの状況を確認できます。

② 定期的な高圧洗浄

油脂やスライムの蓄積を抑え、排水性能を維持します。

③ MD継手の劣化確認

サビが著しく進行している場合は、継手の更新も検討しましょう。

早めの対応により、大規模な排水トラブルを防ぐことができます。

まとめ

排水管高圧洗浄は、排水設備を維持するために欠かせないメンテナンスです。

しかし、排水管高圧洗浄を実施しても排水詰まりが改善しない、または短期間で再発する場合は、MD継手(メカニカルドレン継手)のサビが原因になっている可能性があります。

塩ビ配管やDVLP配管は腐食しませんが、接続部のMD継手は長年の使用によってサビが発生し、そのサビが汚れを付着させることで排水障害を引き起こします。

**「排水管高圧洗浄をしても改善しない原因は何か?」**という視点で管内カメラ調査を行うことが、根本的な原因の発見と適切な対策につながります。